「たっこ」ばあばの・・・かごっま弁で楽しもうコーナー!

8弾…久方ぶりのアップです

 

🌼 泊野のことば 🌼

令和元年夏、大阪市在住で当町泊野出身の久木野正志さんという御仁が「ひなたぼっこ・遺したい泊野のことば」と題した冊子を出されました。その一部をご紹介させていただきたいと思います。この冊子の表紙画を描いておられるのは、我が文化懇談会の小向井一成氏です

 

 泊野のことば              意味                      私なりの使用例

・アガイハタ                 座敷の上り口      (アガイハタい座いくでないごっけ?)

・アスッガ                    遊ぼう               (たろーどん、アスッガー!)

・アッチャイ                 あっちへ            (巡査どんな今アッチャイ行っきゃったど)

・アッデネ                    そうやね            (アッデアッデ!)強く共感を覚えた時使用

・アテコスイ                 皮肉                  (あん奴ちゃアテコスイばっかいゆどね)

・アトエ                       後追い               (まだこまんかでアトエをすっど)

・アトゲン                    かかと               (アトゲンの踏んたびんあ!)

・アバテンネ                 とんでもない      (こらまたアバテンネひこ買てきたね)

・アマメ                       ごきぶり      (こら!そけアマメが走ったが)!打て!)

・アワヤシカ                 弱弱しい            (こん頃ん男んしはアヤワシカごたっ)

・アラカシタ                 いい加減、ざっと  (も、そげんアラカシタ洗ろえば落てんが)

 

「ア」    行だけでも、ここに取り上げた3倍くらいの言葉が掲載されています。久木野さんの故郷への愛着をひしひしと感じます。これからも折に触れてご紹介していきたいと思います


第9弾

 

🌼 「あっ」 🌼

おまけに「あっ」の一言で表すことのできる“かごっま弁”をご紹介します

                                   使用例

 「味」                       こん漬物もんな味がよか~

「秋」                       朝晩な涼しゅなって、秋がきたねー

「飽」                       スイカばっかり食もったや、飽(っ)がきた

「虻」                       さっきから虻がブンブンしちょっど

 

口に出して「あっが…」と言ってみてくださいね。他にもありますよ!と言う情報がございましたら教えていただけると幸いです


第7回 

 

 🌼 てんがらもん 🌼 


 貴方はそんな風に言われたことがありますか?素直にそのまま聞くと誉め言葉です。お利巧
 さんとか、感心だ、という意味で使われます

 時には、ちょっとやんちゃな大人(主に男性)に向かって、皮肉めいてこういう言い方をす
 ることがあるようです。そういう時は、決して褒めていませんので、ご注意を!

 使用例:
  洗やめの加勢(かせ)をして、花子ちゃんはてんがらもんじゃっ!


第6回 … ちょっと番外編

 

 さつま町界隈の殿方は、人と話すとき、奥さんのことを「俺いげんうっかた」と言います
 が、貴方は何と言われますか? ”うっかた”は古い言葉で言うと「内方(うちかた)」

 地方によっては、”うっかだ”と言うところもあるようです。そう言えば、私の母の里・種子
 島では奥さんのことを「ばきぃ」と言っていました。たくましい奥様像が浮かびます

 私の元上司で。「うちのケサガメ(袈裟亀)」なんてことを言うお方もありました。調べて
 みたら。橋口満先生の『鹿児島大辞典』にもちゃんと載っていました。他の方言で面白い呼
 び方がありましたら、うれしく存じます


第5回

 

 🌼 あったらし 🌼

 

 新しい、ということではありません。そこにあったらしい…などと言うのも違います。そう、
 「もったいない」です


 この言葉は、鹿児島では余りにも有名なので、どの『鹿児島弁辞典』にも載っています。しか
 し、この町に来たばかりの頃は私もわかりませんでした。今では、「んにゃこら、あったらし
 ことをして!
」と普通に言っています

 使用例:
  こん”〆めもん”は、ねまっちょらよ!あったらしかったね~ 


第4回

 

 🌼 きんごきんご 🌼

 

 今の世でも慕われている「島津金吾歳久さあ」のことではありません。お肌が”つやっつ
 や”で輝いている人に向かって、こういう表現をします

 

 確かこんな名前の洗顔フォームもありましたよね?! 鹿児島方言大辞典にもちゃんと載っ
 ています。「美しく光っているさま」「色が良く艶々した肌の色をしているさま」とのこと

 

 使用例:

  紫尾温泉に浸かって、肌が”きんごきんご”ないもした

 


第3回

 

 🌼 とぜんなか 🌼

 

 漢字で書くと…「徒然無か」。どなたでもご存知の、徒然なるままに綴られた「徒然草(つ
 れづれぐさ)」からきているこの言葉は、所在なく退屈である…などの意味を持ちますが、
 鹿児島でいうところの「とぜんなか」は、寂しいという意味合いが強く、心細い・臆病など
 の意味も含みます(鹿児島方言大辞典/橋口 満著)参考


 
「とぜんなか・とぜんなが・とぜんね・とじんなか・とじんながー・とじんね」と、少しず
 
つ違った言い方もあるようです

 

 使用例:

  ひとりで留守番のしかたは、がっつい”とぜんなか”! 


第2回

 

 第2弾は、

 

  🌼 なんちゅあならん 🌼

 

  ある高校球児のひと言で、ひと頃有名になったこの言葉

  直訳すると、「なんとも言えない」

  また、北島康介選手風に言うと「なんもいえね

 

  なんとも言えないほど良い状態、主に嬉しい・楽しい時に用いられます

  「なんちゅあならん」「なんちゅうならん」「なんつあならん」など、地域によって表現が多少変わります

  

  使用例:

   汗をびっしょいかいた後ビールはなんちゅはならん!!

 


第1回

  

  まず、てはじめに( えっ !! いきなり ?! )

 

 🌼うんだもしたん・んだもしたん🌼

 

     そう!わたしの大好きな、この言葉から。

 

  鹿児島弁を紹介する本の目次を見ると、「う」のところや「ん」のところで発見することができます。直訳すると、
    「まぁ、私は存じませんわ」ということになりましょうか?!

 

  しかし、橋口満先生の『鹿児島方言大辞典』によりますと、「うんだもしたん」も「んだもしたん」も「あらあら」
  や「あらまあ」といった、主にご婦人方が驚いた時の言葉として紹介されています。かくいう私は、ひったまがった
  時、つい「んだもしたん!!」と言ってしまいます。